2014年10月
日本製薬団体連合会
会長 野木森 雅郁
本年5月の役員改選において日本製薬団体連合会(日薬連)会長を拝命しましたアステラス製薬の野木森です。まずは、日本薬剤師研修センターが設立25周年を迎えられましたことを心よりお祝い申し上げます。
ご承知の通り、日薬連は、業態別14団体と地域別17団体の全31団体にて構成される、我が国の製薬団体の連合体組織です。加盟団体の会員企業は、新薬、ジェネリック、外用薬、眼科薬、血液製剤、輸液、漢方、OTC薬、臨床検査薬など、国民の健康増進に直結するあらゆる分野の医薬品を扱っています。日薬連は、製薬産業のすべてをカバーする連合体組織として、「高品質な医薬品の安定供給体制の確保」という重要な役割を有しています。平時はもちろんのこと、パンデミック、大規模災害、バイオテロ発生時においても、生命関連商品である医薬品を、必要な時に確実に患者さんにお届けすることは、製薬産業の存在価値そのものとも言えます。今後も優れた医薬品を開発・供給することによって、国民の健康で質の高い生活の実現に寄与する所存です。
我々製薬企業は、医薬品の安定供給という使命を持ち、直接患者さんと接する薬剤師の先生方は、医薬品の適正使用推進という重要な役割を担っておられます。薬剤師の先生方が提供された情報と適切な指導によって、患者さんが自身の薬物治療について正しく理解し、正しく服薬することは、医薬品がその機能を的確に果たすために欠かすことが出来ません。更に、薬剤師の先生方には、地域医療の重要な担い手として、患者さんの日常の健康相談や、セルフメディケーションに大きな役割を果たすことが期待されています。日本薬剤師研修センターは、薬剤師の先生方が、自らの資質向上のために生涯を通じて常に新しい知識と技能を習得し、業務の充実に努めることができるよう、生涯学習の支援や推進事業を活発に展開しておられますが、偽薬や薬物乱用防止といった今日的な課題もある中、その期待される役割は今後益々広く、且つ重要度が増してくると考えております。
最後になりますが、25年という長きに渡り、日本薬剤師研修センターの活動にご尽力いただいた関係者の皆様に、改めて敬意を表しますとともに、貴センターの今後益々のご発展を心より祈念申し上げます。