自分の健康は自分で守る社会の構築、OTC医薬品が国民と医療をつなぐ大切な存在として認知されることを目指して!
2023年2月
日本OTC医薬品協会 理事長 磯部総一郎
2022年8月1日に、黒川前理事長の後任として、日本OTC医薬品協会理事長に就任した磯部総一郎です。薬剤師の皆様どうぞよろしくお願いいたします。
昨年6月まで、日本薬剤師会専務理事を務めておりましたが、その際にも、皆様にはお世話になりました。厚く御礼申し上げます。
私が理事長を務める日本OTC医薬品協会は、OTC医薬品、指定医薬部外品を製造販売又は製造する製薬メーカーを正会員とする団体であり、現在74社が正会員となっています。
日本OTC医薬品協会は、1985年の創立以来、会員相互がセルフメディケーションの推進という共通認識のもとに密接な連携を保ち、その手段であるOTC医薬品の役割・機能を高めることによって、人々の健康維持や増進に貢献することを目的として活動しています。
人生100年時代を迎え、生活者と社会保障の関係は益々切実・切迫した様相となり、高齢者数がピークに達する2040年を見据えて、OTC医薬品産業グランドデザインを策定し、活動の基軸としております。世界規模での新型コロナウイルス流行もあり、より一層セルフメディケーションの重要性が注目されていることから、グランドデザインの戦略・戦術に基づき、当協会の活動により、生活者皆様のヘルスリテラシーが向上し、さらにセルフメディケーションを実践していただくことにより、健康寿命延伸に貢献したいと考えています。
具体的には、
1.OTC医薬品・OTC検査薬の普及と拡大を進めるため、
・OTC医薬品の普及に関する数値目標を設定すること。
・スイッチOTCラグを解消し、OTC医薬品・OTC検査薬の拡大を進めること。
2.ヘルスリテラシー向上のための環境整備を進めるため、
・小・中・高校における「ヘルスリテラシー教育」の導入を進めること。
・かかりつけ医師・歯科医師・薬剤師の支援による健康教育の推進を図ること。
3.セルフメディケーション税制の利用を後押しする政策の実現を図るため、
・「意識の変化」、「行動変容」、「医療費の適正化効果」の循環を進めること。
・セルフメディケーション税制の普及啓発と利用の拡大を図ること。
などの政策を進めていきたいと考えております。
国民がOTC医薬品を適切に選択し、適切に使用するためには、薬剤師の皆様のご協力が不可欠であります。
今後とも、皆様のご支援を賜ればありがたく思いますので、よろしくお願いいたします。